【モバマス】千川ちひろ「事務員でも、プライベートは普通の女の子ですから」
体がだるい……昨日は飲みすぎたかしら。
ええと、確か、私と、プロデューサーさんと、部長さんと三人で飲んだのよね。
年末だけど、カウントダウンLIVEや、新年にちなんだ企画の子も居るから、
ずっと忘年会が出来なくて、それで――
「――って……!?」
ここ、どこ!?
必要最低限のものしかない、殺風景な部屋。
唯一それらしい家具のデスクの上にはパソコンがあり、
脇には書類と思わしき紙の束がまとめて置いてある。
そして、そんな部屋の隅に――
「ぷ、プロデューサーさん!?」
プロデューサーさんが、コートにくるまり小さくなって横になっていた。
「……おはよう、ございます」
その声はとても弱々しく、お酒のせいか少しかすれていた。