【アイマス×化物語】阿良々木暦「たかねデイフライ」
・化物語の設定は終物語(下)まで
・ネタバレ含まれます。気になる方はご注意を
・終物語(下)より約五年後、という設定です
・アイドルマスターは箱マス基準
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001
駅の改札を抜けて、空を見上げる。
時刻は午前九時、天気は快晴。
体調もすこぶるいい。
今なら空も飛べそうな気がする――なんてのはさすがに冗談だけれど。
気温も丁度良く、そろそろ冬が来るこの季節にこの暖かさを満喫しておこう。
そう思い、思いっきり深呼吸をした。
都会の空気はおいしくないが、こんなのは気分の問題だ。
その場で雰囲気さえ作ることが出来ればいいのだ。
駅を出て徒歩十分。
幾度か改築された小さなビル。
一階は居酒屋さん。二階が私の職場であり、私の夢。
窓には安っぽいチープな字体で765プロダクションと綴られている。
あれは私がここに所属する前からずっと変わらないけれど、いつ直すんだろうか?
それとも、直す気はないんだろうか。
初心を忘れないために敢えて残しておく、みたいな。
実際は恐らく、ペンキで塗るのも面倒だし経費もかかるから今のままでいいや、って感じだとは思う。
うちの社長は大物だとは思うけど、その辺りは適当だ。
私もいきなり街中で直にスカウトされたし。
千早ちゃん風に言えば、まあ、どちらでもいいんだけどね。