【モバマス】高垣楓「……もう、二度とお酒は飲みません」
108: 2017/12/15(金) 23:31:19.65 ID:I8vnK0VCo
目が覚めると、彼の寝顔が目に入った。
いつもの無表情も、寝ている時ばかりは安らかになるらしい。
規則正しい寝息を立てる彼の顔を見ながら、私はゆっくりと体を起こした。
いつもの無表情も、寝ている時ばかりは安らかになるらしい。
規則正しい寝息を立てる彼の顔を見ながら、私はゆっくりと体を起こした。
「……おはようございます」
返事はない。
しかし、それで良い。
今の挨拶は、返して欲しくてしたものじゃないから。
それに、まだ彼の寝顔を見ていたいから。
「……」
音を立てないよう、ゆっくりと上半身を起こす。
衣擦れの音すらも、彼の耳に届きませんようにと願いながら。
その願いが聞き届けられたのか、彼は眠ったまま。
「んー……!」
ゆっくりと、ほぐすように伸びをする。
これをするだけで、体が目覚めてくれるような気がする。
差し込んでくる日の光から察するに、時刻はもうすぐ昼前と言った所か。
昨日は、少し飲みすぎた。