目次
唯「命のスペア」
46: ◆7rhEZfb0mk 2010/11/27(土) 01:02:09.08 ID:h92D5Gg0
どん、と大きな箱は、私の前に立ちはだかった。
唯「おおっ!」
私はちょっと身構えて、床を伝わってきた振動に膝をがくがくさせる。
私の背丈よりやや高い、リボンにくるまれた白い箱。
唯「おっ父、こいつぁ一体なんだ!」
お父さんは苦笑しながら、箱の裏から現れた。
お母さんも一緒だ。楽しげに笑っている。私が変なふうに喋ったせいかは分からない。
「開けてみなさい」
言われるまま、手を伸ばした。
唯「……よし!」
広げた腕よりよっぽど長いリボンをとき、
前面につけられた取っ手を引っぱり、箱を開ける。
がっちゃ、と重い音。
唯「……!」
中を確認して、私は息をのんだ。